眼前に広がる、真っ青な海をバックに舞台は沸いた。街中の人々がくり出したのではと思われるほどの圧倒的な数の人々の活気は、韓国の人々のパワーを感じさせられ、こちらまで元気をもらったほどだ。
その熱気に支えられ、本年も釜山市最大のイベントが開幕した。『釜山市オイソ・ボイソ・サイソまつり2003』である。私は、韓国政府からの招待を受け、コリアタウンの代表として10月15日〜17日の日程でここ釜山市にやって来た。釜山の街は、空港からイベント会場に至るまで、おまつり一色で、動員人数200万人というからには市あげてのおまつりという規模の大きさがうかがい知れる。


オイソ
 来てね(オイソ)というハングルの言葉通り、街中の人がやって来たのでは?と思わせるほど、通りを歩く人混みのすごさにはびっくり仰天。なんせ街中に屋台があって、何回もアジメ(おばさん)たちにひっぱりこまれて、断るのが大変だった。屋台の周りにはテーブルセットが無数にあって人・人・人でどこもかしこも埋め尽くされ、コンベ(乾杯)の声がこだまし、酒を楽しそうに飲んでいる姿が印象的だった。
街ごとお祭り会場という雰囲気で、どこにメイン会場があるかわからず、とりあえず人ごみの流れに身をまかせて歩いていくと急に視界がひらけたかと思うと、眼前に波しぶきをあげてキラキラ輝く海が見えてきた。この雄大な風景のすぐそばに特設ステージが、巨大な偉容を誇っており、このまつりにかける意気込みをあらためて感じさせられた。

ボイソ
 見てね(ボイソ)というだけあって、見せ物はてんこ盛り。まずは前夜祭。海の男たちが大漁を祈願して祭壇に集まり、伝統儀式にのっとり礼儀をつくした。 次にサムルノリ登場で大漁目指して、士気を鼓舞。さらにもう一度祭壇に祈りを捧げ、大漁出陣への勝どきをあげた。
 いよいよ、海の男たちが船に乗り込み出港。
色とりどりの旗で装飾した船の上でみんなに向かって大きく手を振って「無事に帰ってくるぞ」と大声で叫んでいた。この船は、丸一日漁を行い、明日のお祭り本番に大漁の魚をもってかえってくる。

サイソ

 すべてが安い。とれたての海の幸に、韓国焼酎で一杯やるのだが、これがセットで日本円で一人1000円で食べ放題、飲み放題なのだから仕事帰りに参加して深夜まで、しかも街あげておまつりにくり出すのもなるほどと思った。買ってね(サイソ)と言わずとも、とぶように売れていく。
どこにも座る席がないというのも当然で一週間お祭り一色で街全体が燃えているという、まるで毎日が阪神タイガース優勝のような熱気でフィーバーしているのだ。(▼次ページへ続く)

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